日記

志村けん

志村けんが亡くなってしまった。

最初、新型コロナウイルスに感染したとニュースで見たときは正直あきれてしまった。

70歳でガールズバー通い?禁煙したとはいえ1日タバコ60本?初主演映画も朝ドラも決まった大事な時期にさー。加トちゃんみたいに若い嫁でもいたら体調管理してもらえたかもしんないのに。

などと思っていたが、いざ亡くなると自分でも意外なほどショックを受けた。なんとなく、たとえるなら、昔辛いとき励ましてくれた親戚の面白いおじさんが亡くなってしまった感じなのかなと思う。

わたしは中学時代に不登校になって昼夜逆転していた。夜がヒマなわけである。何でヒマをつぶすか。もちろんゲームはしていたが、心身ともに疲れきっているとゲームもしんどいときがある。そういう時は撮りためたビデオをボーっと観る。

不登校になって以来、TV番組を憑りつかれたように録画していた。自分だけ時代に取り残されるのが嫌だったのかどうかわからないが、とにかく録画してそれを観ていた。でも、録画は増えるが、観るのが追いつかないので、ビデオテープばかりがたまっていった。多い時で500本ぐらいたまっていた。ゴミ屋敷がゴミでいっぱいになっていくのと同じようだった。

インターネットのない時代で、今ならもっとましな暇つぶしがあるんだろうけど。オンラインゲームでチャットでもして、バーチャルでもコミュニケーションとれてる今の時代のほうがずっとましだと思う。

そのとき、志村の番組はよく観ていた。加トちゃんケンちゃんも、だいじょうぶだ~も観ていた。観すぎて食傷気味になってしまったぐらいに観ていた。内容はほとんど覚えていないけど、でもたぶんその当時の自分は、志村の番組で笑っていたときには嫌なことを忘れられていたんだろうと思う。

パン君のようにもっと遊びたいと駄々をこねても、志村は「バイバイ。」と言って行ってしまうのだ。

もっと彼の番組を観ておけば良かったと思う。なんで亡くなってからその偉大さに気づくんだろう。

まあ、一番の供養は彼のコントを観て笑うことだよね。