こんにちは。カズゥです。
今回はタイトル通り、日本がデジタル化またはIT化を実現できていたら、ニートはもっと少なかったんじゃないか?ということを考えてみたいと思います。
デジタル化が遅れた日本
日本はご存知の通り、世界に比べるとデジタル化が遅れています。
以前から、皆デジタル化の遅れを、うすうす感じていましたが、コロナ禍における給付金の配布のドタバタなどで、より白日の下にさらされた感があります。
2022年のIMD世界デジタル競争力ランキングで、日本は64ヵ国中29位です。ちなみに、韓国は8位、台湾は11位、中国は17位だそうです。
日本のデジタル化の遅れの原因を、ChatGPTに調べてもらいました。
- 社会的抵抗:急速な変化を受け入れることに対する社会的抵抗があったとされています。これは、デジタル化やIT化が生活や働き方に大きな変化をもたらすため、それに対する不安や恐怖から来るものと考えられます。
- 人材不足:デジタル化やIT化を推進するための人材が不足していたという指摘もあります。これは、ITスキルを持つ人材の育成や確保が十分に行われていなかったことを示しています。
- システムの非効率性:システム間の連携が不十分で、行政の非効率性がデジタル化の遅れを招いたとも言われています。これは、異なるシステム間でのデータの共有や連携が難しく、それがデジタル化の進行を妨げたということを示しています。
- プロプライエタリシステムへの依存:多くの企業が自社のプロプライエタリシステムに依存しており、クラウドサービスの導入が遅れたとも指摘されています。
1の社会的抵抗は主に高齢者だと思います。企業のトップの多くが高齢者ですし、顧客も高齢者が多いわけですから、そりゃ、デジタル化が進まないわけです。
2の人材不足についても、そもそもデジタル化の遅れで、ITスキルを持つ人材育成が遅れたんですから、これはもう、悪循環ですよね。
3のシステムの非効率性、行政の非効率性、これはたぶん、縦割り行政のことではないでしょうか。みんな、バラバラのシステムを使っているので、横の連携が取れません。
4のプロプライエタリシステムへの依存、プロプライエタリシステムって言葉は初めて聞きましたw調べてみたんですが、簡単に言えば、その企業独自のシステムのようです。IT予算のほとんどを、その企業独自のシステムの保守、管理に使っていて、身動きが取れないようです。
日本の主要産業が工業からサービス業へ
バブル崩壊以降、日本の工場は人件費の安いアジアに移転されることが多く、その結果、雇用の減少を招き、日本の経済力を低下させていきました。
その結果、国内の主要産業が工業からサービス業へと変わっていきました。
サービス業には、医療福祉も含まれます。高齢化に対応するため、若い労働力が介護の仕事に吸い取られていき、優秀な人材は医師を目指すようになりました。
日本のデジタル化が対人関係が苦手な層を救った可能性
日本の主要産業が、工業からサービス業へ変わったことによって、対人関係が苦手な層が就職で苦労することになります。サービス業は工業と比べると、対人関係を重視されるからです。
安易に工場を人件費の安い海外に移転せず、国内のままだったら、もう少し就職難も緩和されたのではないでしょうか。
もし日本がデジタル化に大きく舵を切っていたら、PCに接することの多いデジタル系、IT系の仕事が多くなったことにより、対人関係が苦手な層の就職機会が、もっと生まれていたのではないかと思います。
バブル経済崩壊以降の就職氷河期世代も、もしかすると、就職に苦労せずに済んだかもしれません。
高齢者のテクノロジー恐怖によって混乱するマイナカード
日本がデジタル化に踏み切れなかった要因として、高齢者の抵抗があるわけですが、今現在もマイナカード近辺が混乱しています。
マイナカードも導入できない国が、デジタル化できるわけないですからね。ホントに頭が痛くなってきます。
テクノロジー音痴は高齢者だけではない
不思議なのは高齢者だけではなく、比較的若い人でも便利なものを使わない傾向があることです。
以前、あるローカルで有名な食堂に行った時のことですが、その食堂はモバイルオーダーを取り入れていて、券売機に並ばなくても、テーブルに座ってから、PayPayやクレジットカードでの決済をすれば、注文が厨房に行き、テーブルまで食事を運んでくれるのです。
しかし、このモバイルオーダーを使用する人は少いようで、老若男女が券売機に列をつくっていたのでしたw
わたしの個人的な考えですが、たぶん日本人は最初の準備段階での設定をめんどくさがってやりたがらないということです。PayPayのインストールとか、クレジットカードの番号の入力とかです。
一度、最初にやってしまえば、その後は楽になるのに最初のハードルをなかなか越えようとしません。ずーっと、めんどくさいままのほうを選んでしまいます。
まあ、これだけの例で日本のデジタル化の遅れとかを語るわけではないんですけども。
外圧でデジタル化が進む可能性
最近のニュースで、中国軍のハッカーが日本の防衛ネットワークに侵入したことが明らかになりました。
米、日本との情報共有に自信 中国軍による日本の防衛ネットハッキングで – 産経ニュース
米国がこのネットワーク侵入を検知し、日本に通報しました。しかし、日本の対策は不十分だったそうです。アメリカ政府は「日本の近代史上、最も有害なハッキング」と、日本政府関係者に伝えたとしています。
日本の政府関係者は、ネットワークセキュリティを強化するために、今後5年間で自衛隊のサイバーセキュリティ部隊を4000人規模にすると述べていて、さらに、ネットワークを24時間365日監視するサイバー司令部を発足させ、5年間で70億ドル(約1兆円)をサイバーセキュリティに費やす計画だそうです。
よく言われるのが、日本は黒船の昔から外圧でしか変われない、という意見です。日本が長年タブーにしてきたジャニーズの性加害報道も、最初のきっかけはイギリスBBCの放送でした。
もちろん、サイバーセキュリティの強化と日本のデジタル化は別物ですが、外圧によって、進展する可能性もあります。日本のデジタル化への意識を変えるきっかけになるかもしれません。
7年後の高齢者の投票行動の減退でデジタル化が進む?
7年後の2030年ごろには、団塊の世代のほとんどが80代になるということで、投票行動が減退していくものと思われます。
高齢者向けの政党だったり、新聞、テレビなどのメディアはそのころには、衰退して大分世論が変わっていると思います。
2030年以降から、人口の一番のボリュームゾーンは氷河期世代になっていくので、団塊の世代の味方ばかりしていた政党や新聞は、その氷河期世代のヘイトをため込んでいるので壊滅的になるんじゃないでしょうか。
パソコンに慣れておこう
では、これからどうすればいいでしょう?
今年は、ChatGPTなどの生成AIの発展が目覚ましいです。生成AIへはプロンプトで指示を出します。その時の指示は具体的な指示が望ましいです。
この具体的な指示というのが、日本人にとって苦手なところがあるんじゃないかと思っています。なぜなら、日本語はいろいろ省略して、察しろやみたいな言語だからです。
とにかく明るい安村がイギリスでネタを披露した時に、「安心してください!はいてますよ!」を直訳して、安村「ドントウォーリー アイム ウェアリング」、審査員「パーンツ!」と奇跡的にコール&レスポンスになって盛り上がったということがありました。
このエピソードなんかも、省略する日本語の特徴が出ていると思います。
とにかく明るい安村の「I’m wearing」へのレスポンス「pants!」が高等パフォーマンスにみえて奇跡の産物なのがいい – Togetter
X(旧Twitter)でも、省略した文章を書いて、それを読解力の無い人が読んで誤解をし、バトルが始まりがちですw
このように、日本語の省略と察しの文化は、デジタル化やAIとの相性が悪いのかもしれません。
特に発達障害の人たちは、この省略して察する日本語の特徴が苦手です。
よく、ASDの子の特徴に挙げられるエピソードが、両手が荷物でふさがって玄関のドアを開けられないとき、外からASDの子に「ドアを開けられる?」と聞くと、「うん」と答えるだけで終わってしまうというのがあります。
「ドアを開けられる?」には「ドアを開けてほしい」が含まれているのがわからないのです。
ASDの子に、ドアを開けてほしいときは、具体的に「ドアを開けて」と言わなければなりません。
このエピソードは、具体的な指示がないと行動に移せない発達障害の特性を示しています。
しかし、この発達障害の人たちは具体的な指示、記述を好むので、XなどのSNSなどに普通に書く文章はくどく感じるのですが、プロンプトとは相性が良いと思います。
日本の主要産業がサービス業に移行したとき、コミュニケーションが苦手(独特?)な発達障害の人たちは苦労したと思います。
しかし、これからの日本が、アメリカの国防の観点からの外圧、そして人口のボリュームゾーンの変化により、デジタル化、IT化へようやく舵を切るとき、IT人材の雇用が活発になると思います。
その時には、今より生成AIを駆使しているでしょうから、プロンプトエンジニアリングは大事になってくると思いますし、発達障害の人たちも活路を見いだせるかもしれません。
【読書感想文】リープフロッグ 逆転勝ちの経済学 を読んでもしかすると日本はAI大国になるかもしれない と感じた
もしかすると、デジタル化が進んだ将来の日本では、他人とスムーズなコミュニケーションをとれないことが、障害になってしまうのと同じように、PCなどをスムーズに使えないことが、障害になってしまう可能性があります。デジタル障害みたいな診断名がつくかもしれません。
今の若い子たちは、スマホをメインで使っていると思いますが、今のうちにPCに慣れておいた方がいいと思います。
まとめ
日本のデジタル化の遅れは、社会的抵抗、人材不足、システムの非効率性、プロプライエタリシステムへの依存など多岐にわたる原因があるとされています。この遅れが、ニートやひきこもりの増加、就職氷河期世代の苦労などにつながった可能性も考えられます。
しかし、過去のことを嘆いても仕方ありません。
特に、対人関係が苦手な層にとって、デジタル化は新しいチャンスを提供するかもしれません。PCに触れることの多いデジタル系、IT系の仕事は、対人関係が苦手な層にとっても取り組みやすい分野である可能性があります。
今後の日本のデジタル化の進展に期待し、自分自身もデジタルスキルを磨いていく必要があると思います。そして、それが日本の未来を明るくする一歩になるんじゃないかなと思っています。