こんにちは。カズゥです。
今回は、天職(好きなこと)について考えてみたいと思います。
天職(好きなこと)がある人はうらやましい
わたしは、いつも自分の好きなことを仕事にしている人をうらやましく思っていました。
ライフワークとライスワークが一致している人ですね。自分の好きなことでお金を稼げるのっていいですよねー。
ニート時代にも、こんなわたしでも天職みたいなものがあればひきこもってなんかいないで、一生懸命打ち込むのになーと思ったりしていました。
例えば、将棋の藤井聡太七段とか、野球の大谷翔平選手とか、自分の天職(好きなこと)が幼いころからわかっている人はいいなーと思っていました。
好きを仕事にするしかない「残酷な世界」
2019年6月、老後の金融資産には2000万円が必要との「老後2000万円問題」が世を騒がせました。
作家の橘玲さんは、人生100年時代で老後が長くなったことにより、生涯現役でないと老後問題を解決できないこと、「仕事は生活のための苦役」と割り切っても、60年を苦役に捧げるのは「拷問」に等しく、うつを患う可能性が高いこと、長く仕事を続けるには「好きを仕事にするしかない」ことを主張します。
そして、その「好き」をマネタイズする戦略は、すべての人ができるわけではないことから「残酷な世界」と表現します。
「好きなことを仕事にしなければならない」という“残酷な現実”に直面している理由
でも、大体の人は自分の好きなことは何なのか、わからない人も多いと思うんですよね。わたしもそうです。
天職(好きなこと)は白馬の王子(王女)様?
先日『スタンフォード式 人生デザイン講座』という本を読みました。その中になるほどな、という記述がありましたので引用します。
多くのひとびとは、情熱の対象を見つけなければならないと思い込んでいる━情熱さえ見つかれば、あとは魔法のようになにもかもがうまくいくはずだ、と。
確かに自分の情熱、つまり天職みたいなものが見つかればなにもかもうまくいきそうな気がします。
わたしたちは情熱を見つけることにはあまり賛成できない。むしろ、時間をかけて情熱を養っていくことが大事だ。
情熱を見つけるのではなく、情熱を養っていく・・・。
ほとんどのひとにとって情熱とは、なにかを試してみて、それが好きだと気づき、上達したあとで生まれるものだ。
目からウロコでした。今までわたしは天職、または情熱をそそぐ対象は一目惚れのように出会うものだと思っていました。そう、白馬の王子(王女)様のようにですね。この本ではそういう人は少数派で、大体の人の情熱は時間をかけて養っていくもの、なにかを試してみて、好きだと気づき、上達したあとで生まれるものと主張します。
天職(好きなこと)と出会うのは恋愛に近いのかな?と思いました。
恋愛にはいろいろな出会いがありますね。一目惚れで出会う人もいるし、なんとなく付き合ってその後本当に好きになることもあるし、婚活アプリで出会う方、独身の方もいますね。
天職(好きなこと)を探す方法
橘玲さんは、著書の『人生は攻略できる』で、こう述べています。
最初から、「好き」がわかっていて、夢に向かって一直線に進んでいける幸運なひとを除けば、「好きを仕事にする」方法はたぶんひとつしかない。それはトライ&エラーだ。
前述の『スタンフォード式 人生デザイン講座』では、
自分はなにをしたいのか━それを知るためには、いろいろな人生のプロトタイプをつくり、試してみて、どれが心からしっくり来るかを確かめるしかない。
また、『Think clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法』では、
ピカソはこう言っている。「何を描きたいかは、描きはじめてみなければわからない」。同じことは、人生にも当てはまる。人生において自分が何を求めているかを知るには、何かを始めてみるのが一番だ。
とあります。
「トライ&エラー」、「人生のプロトタイプをつくり、試してみる」、「何かを始めてみる」、なるほど、やはり天職(好きなこと)は白馬の王子(王女)様ではないですね。待ってても来ないみたいです。
とにかく何かを始めて、試して、それを好きになって、挑戦して失敗する。そしてまた何かを始める。
偉人もすぐに天職に出会えたわけではない
多くの偉人もその人生の早い段階で自分の天職(好きなこと)に出会えた人ばかりではありませんでした。
アップル社の創業者、スティーブ・ジョブズは、コンピューター事業を起業したばかりなのに、「禅」に傾倒するあまり、老師と慕った乙川弘文師に出家することを願い出ます。しかし、「事業の世界で仕事をしつつ、スピリチュアルな世界とつながりを保つことは可能なのだから出家はやめたほうがよい」と諭されます。
「進化論」で有名なチャールズ・ダーウィンは、「家族の恥」と父親に言わせるまでの落第生でしたし、「種の起源」の執筆に20年の歳月を費やしています。
フィンセント・ファン・ゴッホは、16歳のとき叔父を頼って画廊に就職します。つまりそのころのゴッホは画家ではなく、画商でした。その後伝道師を目指しますが、その願いは叶わず挫折します。そして、27歳のころに画家になる決心をします。画家としてのスタートとしては早くありませんでした。
「インド独立の父」マハトマ・ガンジーは実は若いころは素行が悪く、そののち弁護士になりますが、インドではあまり仕事もなくうまくいきませんでした。当時イギリス領の南アフリカに渡り、弁護士として活動をしますが、そこでインド系移民に対する人種差別を目の当たりにしたことが彼の転機になります。
人生のネタバレは早くないほうが楽しい
人生で天職(好きなこと)が、早いうちからわかっている人はうらやましいと思っていましたが、いろいろな本を読んで考えが変わってきました。
映画でも小説でもゲームでも、ネタバレはないほうが楽しいですよね。
人生も同じでネタバレしたら、つまらないです。
自分の天職は何か?自分の人生はどうなるか、なかなかわからないから面白いのです。
オチは大体、最後のほうにあるものですしね。
ブログとゲーム開発を始めてみた
ということで、わたしもこのブログとゲーム開発をすることにしました。
実は、ゲームはニート時代に散々プレイして燃え尽きてしまい、今はあまりゲームをしません。
でも、そんなわたしがハマるゲームを作ることができたら面白いゲームになるんじゃないかなあと思っています。
ブログタイトルの『カズゥちゃ当たる』にもいろいろやってみれば、自分の好きなことがいつか見つかるんじゃないかとの思いがこめられています。
今はこれらが本当に「好きなこと」かどうかはまだわかりませんが、続けてみようと思っています。
では、最後にピカソの言葉をもう一度。
「何を描きたいかは、描きはじめてみなければわからない」
Dorota KudybaによるPixabayからの画像