ニートの生き方

【ニートの生き方】ニートとアリと盲腸

こんにちは。カズゥです。

先日、斎藤環著「中高年ひきこもり」を読みました。それで、ちょっと思ったことを書きたいと思います。

この本の「ひきこもりもいる明るい社会を」という章で、「働きアリの法則」が説明されています。

働きアリの法則とは?

有名な法則でご存知の方もいると思いますが、説明します。

『働きアリの二割はよく働き、六割はふつうに働き、二割は怠ける』というものです。

・働きアリのうち、よく働く2割のアリが8割の食料を集めてくる。

・働きアリのうち、本当に働いているのは全体の8割で、残りの2割のアリはサボっている。

・よく働いているアリと、普通に働いている(時々サボっている)アリと、ずっとサボっているアリの割合は、2:6:2になる。

・よく働いているアリ2割を間引くと、残りの8割の中の2割がよく働くアリになり、全体としてはまた2:6:2の分担になる。

・よく働いているアリだけを集めても、一部がサボりはじめ、やはり2:6:2に分かれる。

・サボっているアリだけを集めると、一部が働きだし、やはり2:6:2に分かれる。

引用:Wikipedia

 

著者の斎藤先生は、この法則が人間社会にも応用できると考え、

社会は常に「無為で怠惰(に見える)二割」を必要としている

と、あくまでも直感ですが、

二割程度の不活発な人口を抱える社会のほうが健全に思えるのです。

と、主張しています。

わたしが、この法則で思い出したのが「盲腸」です。

明らかになりつつある「盲腸」の役割

長年、無用の長物と思われていた「盲腸」に役割があるとの研究が進んでいます。

盲腸は善玉腸内細菌の住処で、腸内細菌のバランスが崩れたときに腸内を正常に戻す、リザーバーのような役割があるそうです。

【第11回 虫垂は無用の長物か?】こんなにも面白い医学の世界 からだのトリビア教えます|プライマリケアと救急を中心とした総合誌:レジデントノートホームページへようこそ

ただし、あくまで思い出しただけで、ニートが緊急時の労働力のバックアップと言っているわけではありません。

車のハンドルに遊びは必要

斎藤先生は主張します。

「一億総活躍社会」みたいなおそろしい標語よりも「二割サボっても回る社会」を目指すほうが、バランスとしてはいい気がします。

車のハンドルに遊びは必要です。ハンドルに遊びがないと、常に急ハンドルになって運転しずらく危険ですし、路面の凸凹をダイレクトに受けてしまうので長時間の運転では疲れてしまいます。

ハンドルに遊びがあるから、安全運転ができます。

誰でもいつでも休める社会っていいよね

苦しければ休養し、他人に助けを求めることができる緩い社会を志向するなら、むしろ私たちは「ひきこもることがふつうである社会」を目指すべきです。

誰でも社会的弱者になる可能性があります。

疲れたら、誰でもいつでも気兼ねなく休めることが当たり前の社会だったら、いいよなって思います。

Prasongsom Punyauppq-pathによるPixabayからの画像