こんにちは。カズゥです。
今回の記事なんですけど、昔、読んでいたマンガで読むのを途中でやめてしまったマンガって、けっこうありますよね。
そういう、マンガってよほどのロングセラーでない限り、書店には置いてないですし、かといって、古本屋めぐりして集めるほどでもないし、マニアックなマンガだと、レンタルコミックにもないし、って感じで、そのまんま読まずにいることが、多いです。
その程度の情熱の割には、たまにそのマンガたちを「あー、そういえばあのマンガ全部読んでねーなー」って思い出すのがウザイですw
そういったマンガたちを「心残りマンガ」と名づけました。
今ではKindleを利用して、 その心残りマンガを気軽に読めてしまう時代です。
そこで、今回はkindleを利用して、何冊か心残りマンガを完読して、自分の心残りを成仏させましたw
F(エフ)
最初のマンガは、六田登作「F(エフ)」です。
このマンガは中学時代の友達が集めていて、 借りて読んでいました。なぜ、未読になったかというと、単純にその友達が引っ越してしまったからです。
かといって、自力で購入するには、中途半端に読み進めてしまっていたので、集める意欲がわかず、未読のままでした。
このマンガは、なんか、Kindle Unilimitedになったり、ならなかったりで、読みにくかったんですが、完読して、心残りを成仏させました。
物語は簡単に言えば、破天荒な主人公、 赤木軍馬がF1レーサーを目指すストーリーです。そこに、軍馬の父、赤木財閥の創業者、赤木総一郎との親子の葛藤などのストーリーが絡んできます。アニメにもなりました。
決めゼリフは 、「何人(なんぴと)たりとも俺の前は走らせねぇ!」ですねw
一番、記憶に残っているのは、「聖一人(ひじりかずと)」というライバルがいるんですけど軍馬と聖の関係が、「あしたのジョー」のジョーと力石みたいで、感動したのを覚えています。
しかし、そこ以外は、ビックリするほど覚えていませんでしたw まあ、だから新鮮に楽しめましたけどね。
タイトルは、もちろん、F1の「F」ですが、 それ以外の意味もあると思います。
各話のサブタイトルが、すべて「F」で始まる英語になっていて、(FIGHTとか、FLASH BACKとかですね)毎回、考えるのは大変だったろうなと思いましたw
最終回まで読めば、なるほど、タイトルの「F」の真の意味はF○○○○○の「F」だったのかと、わかります。
これが、わかっただけでも、今回完読して良かったです。
まずは、一作品目、心残りを成仏させました!
ザ・ワールド・イズ・マイン
続きまして、新井英樹作「ザ・ワールド・イズ・マイン」です。
こちらは、週刊ヤングサンデー連載時にリアルタイムで読んでいました。
なぜ、未読になったかというと、26歳にして、生まれて初めてのバイトをしたので(遅っ!)疲れきって、マンガを読むどころじゃなくなり、ヤンサンを買わなくなったからです。
すごく、思い入れのある作品というわけではないのですが、最近、あの深作欣二監督が、生前、この作品の映画化を目論んでいたとの記事を読んで、興味がわいてきたのと、あと、各界著名人から絶賛を受けている、カルト的人気のマンガということで完読してみようと思いました。
この「ザ・ワールド・イズ・マイン」が連載されていた 当時(90年代後半〜00年代前半)の週刊ヤングサンデーはほかにも、なかなか破壊力のある連載が多かったのです。
バイオレンス描写がえぐい「殺し屋1(ころしやいち)」も、連載されていましたし、人肉食描写が問題になり、回収騒ぎを起こした、「マイナス」も連載されていました。
この「ザ・ワールド・イズ・マイン」もご多分に漏れず、 破壊力のある作品です。というか、エログロ盛りだくさんです。なので、万人におススメできる作品ではないことを、あらかじめ言っておきますw
ストーリーは、謎の男モンちゃんとトシのコンビが、 爆発テロを起こしながら、東京から北海道を目指すエピソードと、同じころに、北海道に発生した謎の巨大生物「ヒグマドン」が町を破壊しながら、南下するエピソードが絡みあうストーリーです。
改めて読むと、深作監督が映画化したかったのもわかります。コマ割りが、そのまんま、映画の絵コンテにできそうなぐらいの迫力です。
特に、「ヒグマドン」が秋田県大館市を破壊するときの描写が、もろに怪獣映画のカット割りで圧巻です。
それまでの「ヒグマドン」は、なかなか全貌を現しません。「ヒグマドン」って何だ?どんな姿なんだ?みたいな、期待の引っ張り方も怪獣映画みたいですw
また、こんなにバイオレンスなマンガの割には 登場人物が、とても魅力的に描かれています。これは、意外でした。
一時、モンちゃんトシと行動を共にする阿倍野マリア、ヒグマドンを狙うマタギの飯島、トシモンを追いかける独特の動きをする青森県警の塩見など。
新たな登場人物が現れると、その人にクローズアップしたエピソードが始まります。最初はただのページ数稼ぎかなと思ったのですがw
その登場人物のバックグラウンドを知ることになり、グッと感情移入が高まります。それでも、読者の感情移入が高まったころに、あっさり、○○されるわけですがw
ああ、この人には助かってほしい!みたいに思っても、ホントあっさり、○○されます。
その諸行無常感も見どころです。
ストーリーもだんだんと、後半に進むにつれ、スケールがでかくなり、 エンディングもかなり、ぶっとんだものになります。もう一回、言いますけど人を選ぶ作品ですからねw
しかし、ちょっと残念だったのは 最終盤、謎の男モンちゃんのバックグラウンドが明かされるところです。
個人的にモンちゃんには、謎のままでいて欲しかったなと思いました。
映画、「ハンニバル・レクター」シリーズで、彼の謎を解き明かした「ハンニバル・ライジング」以降、レクター人気がパタッと無くなったのを思い出しました。
謎の男は謎のままが、いいと思いますw
こちらも、完読して満足のマンガでした。これで、2作品目の心残り成仏!
ラブZ
3作品目は、「ラブZ」です。
1985年〜1987年ごろに、週刊少年サンデーに連載されたマンガです。
当時のわたしは週刊少年ジャンプを毎週、買っていました。わたしのお小遣いの範囲では、週刊少年マガジンと週刊少年サンデーまで、買う余裕はありませんでした。
しかし、わたしの親戚のお兄さんは、大人の財力を使って、ジャンプもマガジンもサンデーも買っていました。
なので、その親戚の家に遊びに行ったときは、普段読めない、マガジンとサンデーをここぞとばかりに読んでいました。
そのマンガたちの中で、有名マンガ(うる星やつらとか)以外で、記憶に残っていたのがサンデーで連載されていた、この「ラブZ」です。
わたしのうっすらとした記憶の中では、おデブな男の子が好きな女の子のために、とにかくがんばるマンガという記憶でした。当時、クラスに好きな女の子がいたわたしは、そのおデブな男の子のがんばりに感情移入し、感動したのを覚えています。
しかし、このマンガはわたしにとって、長年、謎のマンガでした。
覚えているのは、そのおデブな男の子ががんばる内容と、タイトルには確か「ラブ」がついていたな、ぐらいでした。
いろいろ、ググってもなかなか正解にたどり着けませんでした。なにせ、Wikiにも情報が無いのです。
しかし、必死で(おおげさ)探して、ようやく見つけました。改めて、調べてみてビックリしました。
なんと、原作は「子連れ狼」で有名な、あの「小池一夫」先生でした! 作画は競馬マンガ「優駿の門」の「やまさき拓味」先生。
というわけで、ようやくたどり着いたこの「ラブZ」
幸運にも全巻、Kindle Unlimited対象でしたので、心残りを成仏させるべく、30数年ぶりに読んでみました。
ストーリーは、早見公平という男の子が 小楯薫子(ル子)という同級生に片思いをしているのですが、自動車事故に遭って亡くなってしまいます。
霊になってしまった公平ですが、ル子と両想いになるために、それでもがんばるストーリーです。なんか、幽遊白書のさきがけのような、マンガですね。
前半を読んでいると、公平くんは、わたしが応援していた、おデブな男の子ではありません。
あれ?、おかしいな?記憶と違うなと思っていると、途中でそのおデブな男の子の「雄平」くんが登場します。霊の公平くんが、霊界の追手から逃れるために、途中で雄平くんに乗り移ったのです。
当時のわたしは、その公平くんが雄平くんに乗り移ってからの ストーリーを読んでいた、というわけですね。
しかし、改めて読んでみると、細かいストーリーは、ほとんど記憶にありませんでしたw
一応、ちょっとHなラブコメということでしたが、Hなシーンはほとんどが前半部分だけで、わたしが親戚のお兄さんのサンデーを読んでいた時は、もうHなシーンはなかったですね。
感想としては、ちょっともう、今の時代には、合っていないかなと感じました。
公平くんのル子に対する想いは、霊になってまでもあきらめない強いもので、小学生時代に読んだときは、とても感動したのですが、今読むと、その情熱というか、情念は、ちょっとストーカーに近いものを感じますw
公平くんが生前に書き残した日記を、ル子が読むシーンがあるのですが、その日記の内容は、公平くんが、常にル子を意識していて、あの手この手でル子に告白しようとするのですが、ことごとく失敗するといったような内容です。
つまり、公平くんのル子に対する、熱い気持ちが書かれているわけです。
ル子はその日記を読んでジーンと感動するのですが、わたしは、ひいてしまいましたw
公平くんの情熱は感じますが、悪く言うとストーカー日記ですからね。
ストーリーもけっこうぶっとんでいて、後半のほうは、なんかヒロイックファンタジーみたくなりますw
登場人物も、著作権におおらかだった時代だったのでしょう、まんま、ゴルゴ13のキャラや(一応、さいとう先生ごめんなさいとは書いてありますw)
どこから、どう見ても見た目が、ジョン・レノンの「音楽家(ミュージシャン)」というキャラもでてきますw
子どもの頃はあんなに感動したのに、年を取って、どうやら、わたしはピュアな気持ちが無くなってしまったようですw
まあ、いずれにせよ、長年の謎だったマンガを探し出して、読むことができて満足です。
青空ふろっぴぃ
最後のマンガは、細野不二彦作「青空ふろっぴぃ」です。
細野先生の週刊少年サンデーの作品といえば、どちらかというと、「Gu-Guガンモ」のほうが有名ですね。アニメにもなりましたし。
この作品は、わたしの記憶が確かならば、その「Gu-Guガンモ」の次の作品だったと思います。
わたしは、もともと細野作品が好きで、「さすがの猿飛」も「Gu-Guガンモ」も好きでしたし、青年誌を読むようになってからは、ギャラリーフェイクも好きでした。
しかし、好きなわりになぜか全部、完読したことがありませんw
この「青空ふろっぴぃ」もコミックス2巻ぐらいまで購入して、全巻読まずに終わっていました。残念ながら、Kindle Unlimited対象ではないので、全6巻購入して読みました。
ストーリーは、コインロッカーベイビーだった主人公の「空野トキオ」が、サッカーをする話です。
Wikiによると、どうやら、最初はそのコインロッカーがあった、新宿駅西口での人間ドラマを描くことを狙っていたようですが、人気がでなかったのかサッカー路線に転向したようです。なので、コミックスも全6巻と少ないです。
なぜ、このマンガが記憶に残っていたかというと、トキオの同級生の女の子、「高野みやこ」が、わたしの初恋の子に似ていたからです。ハイ、気持ち悪いですね。
リアルタイムで読んでいたときは、トキオとみやこが、いい雰囲気になっていっていると思っていたんですが、今回読み直してみると、全然そんなドキドキ要素はなく、わたしが勝手に、記憶を捏造していたようですw
トキオをコインロッカーから助け出したのは、新宿駅西口に住んでいるホームレスです。 街全体のホームレスたち全員で、トキオを育てたも同然、みたいな設定です。
つまり、街自体がトキオの親代わりということですね。なんとなく、面白くなりそうな設定ではありますが、残念ながら、人気はでなかったようですw
改めて、読んでみると 「浮浪児」や「浮浪者」などの ワードが多く、これはちょっと、読者の人気を獲得するのは難しそうだなと思いました。アニメ化も難しそうですし。
主人公のトキオの頭には、生まれたときから髷が結ってあり、これが唯一の生みの親が残してくれたものでした。なので、髷をつかまれると激怒するという、設定があります。
これも、もし連載が長く続いていたら、サッカーで有名になったトキオの前に、生みの親が現れ、育ての親のホームレスたちと、トキオの取り合いになる、みたいな展開があったのでしょうね。
すごく、面白いというわけではないんですが、なんとなーく、続きが読みたくなるマンガでした。惜しいマンガでしたね。
細野先生のマンガは基本的には、ギャグが多めなんですけど、 たまにハートフルなエピソードがあったりして、それがすごくいいんですよね。
今回、ほかの細野先生の作品もKindleで見かけたので、気が向いたら、読んでみようと思います。
余談ですが、細野先生は ピクシーこと、ドラガン・ストイコビッチ選手の読み切りマンガをサンデーに書いたことがあって、わたしは、ストイコビッチ選手のファンだったんですが、そのわたしが納得の、すごく良い作品でしたね。
まとめ
Kindleで昔のマンガを、古本屋めぐりをしなくても、気軽に読むことができるって素晴らしいですね。
今回「青空ふろっぴぃ」以外は、Kindle Unlimited対象でしたので、リーズナブルに読むことができました。
以前はKindle Unlimitedで、ストックできる冊数は10冊まででしたが、なんか、最近20冊までストックしておくことができるようになって、とても重宝しています。
20冊あれば、マンガも雑誌もけっこう読めるので便利になりました。
今回心残りマンガを読んで、心残りを成仏させて思ったんですが、小学館の作品ばかりでしたね。
先ほども書きましたが、わたしの少年時代は、週刊少年ジャンプ全盛の時代です。ドラゴンボールとか、北斗の拳とか、スラムダンクとか、シティーハンターとか、ジャンプの黄金時代のときです。
当時は、ジャンプを読んでいないと、みんなの話題についていけないので、わたしもジャンプを読んでいました。
しかし、今回、実はわたしはサンデー派だったというのがわかりましたので、次生まれ変わったら、サンデーを読む人生にしたいと思いますw