読書感想文

【読書感想文】脱日本入門 を読んで海外の富を獲得したいと思った

こんにちは。カズゥです。

今回の読書感想文は、 加谷珪一著『脱日本入門』です。

著者の加谷珪一さんは、この本以外にも、脱日本的な著作があります。

『日本はもはや後進国』、『貧乏国ニッポン ますます転落する国でどう生きるか』、『国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶』などなど、ネトウヨが聞いたら、怒りだしそうな刺激的なタイトルの本が多いですねw

個人的に、今の日本で生き残っていくには、日本的なものから脱しないと厳しいだろうなと感じていましたので、その思いにフィットしたのが、この本です。

10年後の日本はこうなる

序章の「10年後の日本はこうなる」では、タイトル通り、10年後の日本の現実が語られます。

それは、今でさえ貧しい国になった日本が、さらに貧困化していく未来です。

その貧困化に、どう対処すればいいか?安い賃金に対抗するためには、稼ぎの絶対額を増やし、その稼ぎを元手に投資で資産を増やしていく。それが、最大の解決策です。

しかし、貧困化が進んでいく、今の日本経済の枠組みの中だけでは豊かになれないので、将来的に経済成長をするであろう、海外の富を取り込まなければなりません。

つまり、何らかの形で「脱日本」を実現しなければ豊かにはなれないということです。

そこで、この本では4つの「脱日本」を紹介しています。それぞれ、見ていきましょう。

投資の脱日本

まず、一つ目は投資の脱日本です。

ごく簡単に言ってしまえば、 ジリ貧の日本株ではなく、高成長を続ける国に投資をしようということです。

例としてあげられているのはインドネシアです。インドネシアは2040年には、人口が3億人以上に膨れ上がると予想され、近い将来、日本をはるかに上回る巨大経済圏になるのは、ほぼ確実な状況だそうです。

 

著者の投資の手法としては 長期投資で、有名な大手企業の株だけに投資するというものです。具体的にはP&G、マイクロソフト、インテル、ウォルマート、アマゾンなどなどです。

著者のおすすめするポートフォリオは、米国株を中心に、次いで中国株、その他、インドネシアなどのアジア株を組み合わせるというものです。

著者は、投資信託は、あまりおすすめしていません。理由は2つ、人任せの運用になることと、手数料などのコスト面です。

しかし、平均的な利益で良いのならインデックスに連動するETFは、 おすすめしています。

積極的に高いリターンを得たいのなら、個別株。平均並みで良いという人は、インデックス投資と著者は説明しています。

 

しかし、個人的にはこの説明は、少し疑問に思いました。

例えば、米国の有名な大手企業の個別株を、 10銘柄ぐらい購入するとします。10銘柄ぐらいだと、分散が効いていないので、1つの企業の決算で大きく値が動きます。
当たり前ですが、良い決算なら値上がりし、悪い決算なら値下がりします。

なので、企業固有のリスクを減らしたいため、分散を効かせたいとします。しかし、一般的には分散効果があるのは50銘柄ぐらいから、とされています。
50銘柄を購入するのは、めんどくさいですし、50銘柄の決算を調べるのも大変です。

米国の優良企業、50銘柄の 値動きは、結局、 S&P500に似てきます。それなら、最初からS&P500連動のETFを購入すればいいことになります。そのほうが、手間もかかりません。

なので、著者の言う米国の有名な大手企業の銘柄だけでの個別株投資で、平均を上回る高いリターンを得るというのは矛盾していると思います。

個別株で高いリターンを得たい場合は、何年後かに成功するであろう米国の新興企業を発掘して、あらかじめ投資したほうがいいと思います。

しかし、何年後かに成功するであろう米国の新興企業を発掘するのは、日本人には難しいですし、もし、発掘した企業の経営が軌道に乗らず、倒産なんかしたら、手痛い損失を被ってしまいます。

 

結局、個別株での成功は後出しジャンケンっぽいと思うんですよね。

個別株で成功した人は、大いに成功を語り、ほかの人に個別株を勧めます。一方で、個別株で失敗した人は、他人に失敗を語らないと思うんですよね。ひっそりと、退場するか、違う手法に取り組むだけです。

こうして、個別株投資は、インデックス投資より、高いリターンを得るという考えがなんとなーく浸透していきます。

あくまでも、わたし個人の考えですが、最初からインデックス投資でいいんじゃない?というのが、わたしの結論ですw

 

著者の銘柄選定はとてもシンプルです。その内容は実際の本で確認していただくとして、そのシンプルな銘柄選定の個別株投資で成功するなら、そういう金融商品がすでにあるはずです。
そういう金融商品が無いということは、その成果はインデックス投資とそんなに変わらないからじゃないかと思ったりします。

 

なんか、批判が多くなってしまいましたがw
FXは資産形成には向かないとか、投資の王道は米国株であるとか、とても、うなずける内容が多かった章です。

副業の脱日本

続いては、副業の脱日本です。

投資で大きな資産を形成するためにはそれ相応の資金が必要です。そのためには副業についても積極的に取り組む必要があり、日本経済の現状を考えると副業についても海外に目を向けたほうがよいとのこと。

投資をする前に、そのもとになる資金が必要ですが、今の日本の賃金を考えると本業のほかに、副業もしないと投資もできないということですね。

そして、海外の国のほうが日本より景気が良いので、海外を相手に副業をしたほうが、より稼げるということです。

 

著者はその副業として 『eBay』をすすめています。簡単に言えばメルカリや、ヤフオクの海外バージョンですね。

eBay

国内での商品のやり取りより、景気の良い海外に売った方が、より稼げるということですね。

メルカリや、ヤフオクはすでに寡占状態ですが、海外のサイトに出品する日本人はまだ少数なので、圧倒的にライバルが少ないというメリットがあります。いわゆる、ブルーオーシャンですね。

英語など、ハードルが高い気もしますが、DeepL翻訳などを使えば、どうにかなる気もします。(てきとう)

 

ということで、わたしも 『eBay』を勉強することにしました。わたしの田舎は意外とお宝が眠っている気がするんですよね。

つぶれかけの玩具店には、超合金ロボ(外人さんが好きらしい)が眠っていますし、近所のセカストには、中古のカメラ(日本製のカメラは人気があるらしい)がありますし、中古のレコードをあされば、シティーポップのLPとかありそうです。

 

あと、この本でおすすめしているわけではありませんが、わたしとしては個人ゲーム開発も 海外展開を考えたいですね。

外国語は、DeepL翻訳を使うとしても、そもそも、外国語をあまり使わないゲームを作ればいい話です。マリオなんか、ゲームが始まってすぐ、特に何の説明もなく右に走らなければなりませんからね。

社会が高齢化するに伴って、あらゆる趣味は高齢化します。カラオケも、ボーリングも、今や年配の方ばかりです。ロックのフェスとか、もう40代以上が多いそうです。

ゲームはその中でも、比較的、高齢化していない趣味だと思います。しかし、今の日本の若い子たちは、映画も1.5倍速で見たり、曲のイントロもカットするぐらい、時間がないそうです。それに比べると、外国の若い子たちは、時間もあるでしょうし、景気も良いから、お金もありそうですw

eBayも、個人ゲーム開発にも共通するのは、外国語、主に英語を使うので、若干ハードルが高いということですね。しかし、誰にでもできないからこそのブルーオーシャンなわけで、ネットの広告でよく見かける、誰でもできて、月に○○万円なんて、ありえないわけです。
お医者さんは、誰でもお医者さんになれるわけじゃないからこそ、高収入なんですよね。

本業の脱日本

本業の脱日本は、かんたんに言えば、海外で現地就職するということです。

しかしながら、海外就職を成功させる秘訣は、「学歴」と「職歴」だそうです。外国企業の方が、採用を検討している人材の過去の履歴に敏感だそうです。

そりゃ、当たり前の話ですよね。どこの馬の骨ともわからない、日本人を外国企業が雇うわけないですからね。

なので、「学歴」も「職歴」もポンコツなわたしには縁のない章でしたw

 

あと、この章で、わたしがショックだったのは、 日本は教育の格差を是認しているということです。

日本は資源に恵まれていないため、人材を育成する以外に国を発展させる方法がありませんでした。教育こそが国を発展させる原動力でした。

そのため、日本政府は安価な学費で大学教育を受けられる体制を整備してきました。ところが、近年の日本はこうした流れに完全に逆行しつつあるそうです。

国立大学の学費が上がったりなど、教育支援を削減する流れになっていて諸外国と完全に逆行しているそうです。しかも、近年は政府が教育支援をすることに否定的な国民が増えているそうです。

なので、前述した、国立大学の学費が上がっていることにより、台湾留学の人気が高まっているそうです。

 

資源のない日本では、人材が資源のようなもの。しかし、その人材を育てるお金を政府が出すことに、反対している人が多いということです。

みんなのお金を、人材を育てることに使い、その人材が育ち、その人材がスキルを活かし、お金を海外から引き寄せてくれれば、そのお金がいずれ、自分たちに回りまわってくるはずです。

しかし、今の日本のように、他人の足を引っ張っていると、みんな貧しくなるだけです。

場所の脱日本

最後は、場所の脱日本です。場所の脱日本は そのものズバリ海外移住ですね。

海外移住するにあたって、極めて大きな問題は「ビザ」だそうです。海外移住はとても難しいそうで、その最大の理由が、滞在を許可するビザを各国政府は簡単に発給しないからだそうです。

本当に外国に長期滞在している人は、ビザの取得にかなりの苦労をしているはずで、そのビザの話題が出ない人の話はあまり参考にしない方がいいそうです。
とすると、海外移住YouTuberでビザの話題が出ない人はなんちゃって海外移住かもしれませんね。

とにかく、ビザの取得はかなり難しそうなので、よほど憧れの国がない限り海外移住は難しそうです。

まとめ

個人的な脱日本の最適解は 日本に住みながら、外国企業に就職することだと思います。最近、上がってきたとはいえ、諸外国と比べればまだまだ日本の物価は安いほうだと思いますし、日本は他の先進国と比べても治安もいいですからね。

物価の安く、治安もいい日本に住みながら外国企業の高い賃金を得るというのがベストだと思います。

もちろん、かなりハードルが高く、わたしも含めて大体の人は、不可能だと思いますw

なので、日本に住みながら eBayなどの副業で、外国の利益を獲得し、その利益を米国株など海外株に投資をして生活するのが、ベストかなと思います。

これから、ますます貧困化が進んでいく日本では、今回の脱日本入門のような本を読み、知識武装して生きていくしかありませんね。

Edward LichによるPixabayからの画像

 

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